中部デザイン協会メールマガジン

○ 新年の挨拶

新年明けましておめでとうございます。
中部デザイン協会は1950年に愛知県工業設計家協会として発足して以来今年で65周年目をむかえ、日本で一番古いデザイン協会のことはご承知ことと思います。ちょうど十年前頃のリーマンショックの時は法人会員約半数の18社と激減しましたが、段々と復活して現在20社になり、会員も昨年10名程入会して現在140名になりました。
会員は教育者,企業内外の各分野のデザイナー、学生、などいろいろ分野で活動しています。事業活動も事務局以下12の委員会にわかれて、各委員会主催のイベントの内容については機関誌の中で紹介されて居りますのでお分かりの事と思います。
 今年も会員全員事業委員会参加のスローガンに変わりは有りません。明るく楽しく会員各位の交流をもとに有意義な研鑽をして頂きたいと心から期待します。
今年度は会員の作品を主体に展示する、展覧会委員会を発足する予定です。
本年もどうぞよろしくお願いします。

平成27年 元旦 
中部デザイン協会 理事長
宇賀 敏夫

CDA理事長のつれづれ

福永祐三

富士山モチーフ

富士山は、2013年、文化遺産に登録された。登録名称は「富士山‐信仰の対象と芸術の源泉」、国内で17番目の世界遺産となった。太古の昔より信仰の対象となっていたが 、芸術の源泉ともなり「万葉集」や「竹取物語」をはじめ数多くの文学の題材になったり、絵画、工芸、庭園等のモチーフとしても多用された。現在でも富士山はあらゆる商業デザインに幅広く用いられ、世界遺産登録と2020年の東京オリンピックを意識し、その勢いは加速すると考えられる。

たまたま私の妻の実家が富士世界遺産の一部として登録された三保の松原がある静岡市清水区にあり、行き来することが多いため、富士山をテーマとしたつれづれを考えてみた。


清水港から

三保の松原から

日本平から

(この冬休みに撮影した写真だが、普段よりもだいぶコントラストが低い富士山の見え方となっていた。)

デザインという視点で考えると、やはりモチーフとしての富士山の象徴性だと感じる。唐突とも思える突出した巨大で美しく荘厳な姿は一目見た人の心に衝撃的に記憶される。鎌倉時代には山頂が三峰に分かれた三峰型富士の描写法が確立したとされている。例えば、お菓子の富士山サブレはそんな形をしている。


富士山サブレ

また、山頂が白く冠雪した状態で描かれることがとても多い。他の山に対して富士山だけは年中冠雪している印象が強いためだろう。基本的にお菓子類のパッケージは、そんなイメージが多い。


富士山サブレ 箱

富士山チョコクランチ 箱

富士の種 箱

基本的には形のモチーフが線対称の等脚台形や円錐台ならば、日本人は富士山を意識する。これらの形状は、普通の山のイメージを単純化したものと言えるが、実際に存在する自然の山々は色々な形をしている。険しかったり、丸かったり、平らだったり、線対称でなく偏っていたりする。

そんな中、奇跡的とも言うべきだが、富士山の形状は、まさしく絵に描いたような線対称の台形をしている。麓あたりにある木々も中腹以上では無くなっていき、なめらかな山肌になっていることも形状の明確さを助長している。冠雪した時には白いシルクの帽子をかぶったようになり、益々美しい台形というイメージを目に焼き付ける。

実際の富士山の形状はどうなのだろう。清水港から撮影した富士山をトレースしてみた。細かな起伏はあるにせよ大まかには左右対称となっている。底辺が長く頂上の平坦部は意外と小さく、思ったより全体に扁平した台形状だ。頂上に近づくにつれて緩やかな弓なりになっているが北斎の描いた絵ほど大きな弓なりでは無い。天高くそびえる姿を強調すると先端がより細く大きな弓なりになった形状になるのだろう。


富士山の場合、頂上からどこの部分で山の形状を切り取るかによって、台形の上面と底面のバランスが変わってくる。切り取る場所が頂上に近ければ近いほどどっしりとした台形となり、麓に近ければ近いほど北斎の描くおちょぼ口で弓なり形状が目立つ台形となる。
清水の街角から突然垣間見えるのは頂上付近を切り取った見え方となるのでどっしりとした台形である。


清水の街角から

駿河湾の海上からは麓まで見える富士山の全貌なので、おちょぼ口で弓なりの北斎富士のイメージに近づく。


駿河湾の海上から

清水で見つけた二種類のミネラルウォーターのボトルを紹介する。ひとつはボトル自体を立体的に富士山にしたもの。もう一つはシンプルな台形をラベル上のグラフィックとしてシンボル化したもの。全く異なる表現だがどちらも富士山だ。


富士山麓の天然水

富士清水

清水の興津川の河原で富士山のイメージを持つ石を探してみた。なんとなくイメージを持つ石が見つかった。以下の石ころだらけの写真の中央にある石に注目してほしい。なんでもない石だが、一度そう思うと富士山になる。 試しにこの石を山をバックに撮影するとこんな感じだ。


河原の石の富士山

富士山というモチーフは写生的な具象形状の場合も、単純化された幾何学形状の場合も、色々なバランスやディテールが多少変わったとしても、全て富士山というメタファーにたどりつかせる懐の広いモチーフであると結論出来る。勿論これは日本人の富士山に対する特別な思いからだろうが、海外の人たちにもその感覚が2020年の東京オリンピックの時には広がるかもしれない。

さあ、今日もみなさんの周りに富士山を見つけよう。

 

○ 中部デザイン協会では、会員の皆さんの作品展・展示会など、商用・個人を問わず、「会員からのお知らせ」に掲載します。ぜひご活用ください。
右記アドレス宛てにお送りください。

美術館・ギャラリー情報の内容は保障できかねますので、お出かけの際は、展示期間・内容を各施設にご確認ください。

CDA関連・会員参加
CDA同好会展覧会 1/10〜1/12 CDA同好会「美術館めぐりとスケッチの会」 CHIYODAクロッキー会〜第1回展覧会〜
CDA学生交流委員会 2/7 【申込必要】CDA学生交流委員会 第1回 ワークショップ 陶磁器上絵付け体験
CDA法人会員
セントラル・
アートギャラリー
052-951-8998
1/20〜1/25 岡本先生グループ展
  2/3〜2/8 スペイン&ポルトガルの旅 スケッチ展Y
  2/10〜2/15 亀ア敏郎作品展
  2/17〜2/22 河村ゼミ展
  2/24〜3/1 中部新制作選抜展
  3/3〜3/8 大同大学展
美術館等 [ 愛知県 ]
名都美術館
0561-62-8884
CDA会員特典有
1/17〜3/15 <名都美術館コレクション>太陽と月のしらべ 〜輝きに導かれ〜
  4/1〜5/24 <特別展>草木の息吹に魅せられて 花と緑の日本画 −佐藤美術館所蔵「国際花と緑の博覧会」出品作品より−
杉本美術館
0569-88-5171
CDA会員特典有
1/1〜4/21 杉本健吉をさがせ!展 (同時開催)椿
愛知県美術館
971-5511
2/3〜4/5 ロイヤル・アカデミー展
  4/17〜5/31 『月映』展 田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎 TSUKUHAE
名古屋市美術館
212-0001
1/10〜3/22 だまし絵II
名古屋市博物館
853-2655
12/13〜2/8 感じる縄文時代
  2/28〜5/31 エピソードでたどる 書の散歩道
名古屋ボストン美術館
684-0101
1/2〜5/10 ボストン美術館 華麗なるジャポニスム 印象派を魅了した日本の美
  6/6〜8/30 ボストン美術館×東京藝術大学 ダブル・インパクト 明治ニッポンの美
古川美術館
763-1991
1/2〜3/1 企画展 古川爲三郎 生誕125年記念「実業家の眼 愛蔵の美」
徳川美術館
935-6262
1/4〜2/1 企画展示 年の初めのためしとて
  2/7〜4/5 特別展 尾張徳川家の雛まつり
  4/11〜5/31 徳川美術館開館80周年記念春季特別展 国宝 初音の調度
岡崎市美術博物館
0564-28-5000
1/31〜3/29

収蔵品展「暮らしのうつりかわり」

豊田市美術館
0565-34-6610
9/16〜
2015/10/9
改修工事のため休館
豊田市民芸館
0565-45-4039
12/9〜3/1 企画展 筒描
  3/10〜5/24

企画展I 名誉市民 本多静雄コレクションIV

刈谷市美術館
0566-23-1636
1/6〜2/22 常設展第3期 旅の記憶、異国の情景
  2/25〜4/12 常設展第4期 いきものたちの絵本劇場
メナード美術館
0568-75-5787
1/2〜3/1 新春展 音からうまれる色ワールドーオトいろー
  3/12〜5/6 "みたい!日本画” 所蔵企画 日本画名作展−近代から現代まで−
国際デザインセンター
4Fデザインギャラリー
4Fデザインミュージアム
265-2106
1/7〜1/11 中部デザイン団体協議会〈CCDO〉展覧会 CHUBUのCUBE「デザイナーのおはこ」展 多彩な分野のデザイナーが競う30×30×30pの空間
  2/4〜2/8 JAGDA新人賞展2014 大原大次郎・鎌田順也・原野賢太郎
  2/25〜3/2 VOL.3 大同大学[×4 DESIGN DAIDO UNIVERSITY RELAY EXHIBITION] 大同大学 建築学科 建築専攻/インテリアデザイン専攻ー卒業研究選抜展2014ー
松坂屋美術館
264−3611
12/13〜1/18 再篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN
  1/24〜2/1 第59回 現代書道二十人展
  2/7〜3/8 モナコ ロイヤルウェディング展
碧南市
藤井達吉現代美術館

0566-48-6602
11/1〜1/12 もうひとつの『絵の話』 伊藤廉展
  1/23〜3/8 没後130年 山中信天翁と幕末維新展
高浜市やきものの里
かわら美術館

0566-52-3366
11/15〜1/11 土の物語−ヒメナ&スティーブン
  1/17〜3/1 画家の魂・パレットとその作品
桑山美術館
 052-763-5188
1/7〜2/1 新春展「初春を寿ぐ −吉祥の絵画と工芸品−」
大一美術館
 413-6777
10/28〜4/19 没後110年 エミール・ガレ回顧展
美術館等 [ 岐阜県 ]
岐阜県美術館
058-271-1313
2/3〜5/17 タグチヒロシ・アートコレクション パラダイムシフト てくてく現代美術世界一周
岐阜県現代陶芸美術館
0572-28-3100
11/8〜3/15 みて・きいて・かんじる陶芸
美術館等 [ 三重県 ]
三重県立美術館
0592-27-2100
12/13〜2/15 岡田文化財団設立35周年記念 コレクション展 
  3/7〜3/29 空飛ぶ美術館
美術館等 [ 新潟県 ]
新潟県立近代美術館
0258-28-4111
2/3〜4/5 コレクション・ストーリーズー 11年の物語
美術館等 [ 長野県 ]
長野県信濃美術館
026-232-0052
12/13〜1/12 生誕百年 高橋節郎展
北澤美術館
0266-58-6000
9/26〜1/12 岩波昭彦 日本画展
  11/1〜3/29 開館30周年記念特別展 アール・ヌーヴォーのガラス工芸、ドーム兄弟
  1/15〜3/15 Shin PA in諏訪