中部デザイン協会ホームページ
○ 今月の写真は「二葉館の配電盤」
先日、友人の展覧会が開かれていた名古屋市東区橦木町にある「文化のこみち二葉館」に行ってみました。二葉館は「日本の女優第一号」とされる川上貞奴の住んでいた通称「二葉御殿」を移築・復元したもので、現在は文化のこみちの情報提供や郷土ゆかりの文学資料展示などがされています。
この写真は、東二葉町に建てられた大正9年当初のままに保存展示されている配電盤を撮ったものです。半畳ほどの空間を占めて相当大がかりな感じのする設備です。部屋ごとの配電を集中して制御するものだったのでしょう。ブレーカーや電流計と配線の当時の形状を興味深く眺めました。
地域の多くの家屋には、まだわずかに電灯が燈るだけだったと言いますからこの設備は破格です。付近の停電時にはこの装置で自家発電機に切り替えたということです。
貞奴は、名古屋電灯(株)の取締役となってから電力事業に乗り出した福沢桃介とともにこの館を舞台として社交界で活躍したようですが、最先端の技術力を示す電気設備は、人々に来るべき華やかな未来を予感させる必須のアイテムだったのでしょう。
さて、翻って現代。この2011年の年末に向かっては、すでに朝晩の電力不足が心配されているとか。「節電のために何ができるか・・」 大がかりな継電の装置を眺めながら思わずため息をつきそうになりました。

(Posted by 杉本 充さん)
○ 中部デザイン協会では、会員の皆さんの作品展・展示会など、商用・個人を問わず、「会員からのお知らせ」に掲載します。ぜひご活用ください。また、デザインコンペにつきましても掲載いたします。
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CDA理事長のつれづれ

ヤマボウシを棲みかにした動物3話

12年前、私の好きな花木の1つヤモボウシを植えた。ハナミズキ(アメリカ産)と同種。ハナミズキは、春の花特有の花咲き優先だから、葉が出る前に花が咲き誇るから華やかである。それに比べるとヤマボウシは葉が先に出てから白い花が、遠慮がちに咲くから華やかさがない。そんな楚々したヤマボウシの姿が私は好きです。植えた当初は、約2m位であったが今では5m位に成長し、枝をいっぱいに拡げ、春には緑の木陰を造るようになった。(写真1)


1 8月のヤマボウシ

昨年7月の初旬にピィー、ピィーとうるさくヒヨドリが鳴くものだから、観に行くと100年経つカシの木に2羽の子がいた、その子を親鳥が呼んでいたのだった。その時は、繁ったカシの木で育ったものだと思っていた。時が巡り10月の中旬、ヤマボウシに黄色味が差してきたので見上げたら、枝間に黒い固まりが見えた。巣だ!初夏に巣立ちしたヒヨドリは、ここを棲みかにしていたのだ。家の際に立っているヤマボウシでありながら、気がつかなかった。子育ては、静かに行われていたのだ。見上げていた眼を下に移してきて、ハタと眼が釘付けになった。これは一体何だ!私の人生で見たこともない形だ!徳利を逆さにした形で、ハチの巣のようだ!これも知らないうちに、静かに造られていたのだ。(写真2、)


2 ヒヨドリとハチの巣

まず1話、ヒヨドリの巣に話を戻します。鳥の巣といえば、自然の素材で出来ているのが普通であるが、白いビニールや黒いものが見えるので、巣を取り出し調べた。巣は外形15cm位、内径7cmで半球状になっており、手を入れるとふんわりと柔らかい。巣の骨格は、小枝が使われているがその他はいろいろな材料が使われているようだ。分解して分別してみると11種類の材料が使われており、小枝は約40%で他はほとんどがプラスティク素材であった。この巣の素材を見て驚きましたね!何か今日本で造られている住宅そのものではないか思いドキッとさせられた。(写真3、4、5)


3 ヒヨドリ


4 ヒヨドリの巣

5 巣に使われた材料

第2話、徳利形のハチの巣です。小枝にしっかり根元を練り付け、次第にふっくらと膨らみ、その後スーと細くなるその先が入口だ!この造形にもう感服です。巣は木の皮や枯れ葉を唾液でかためて造られている。その都度採った材料によって微妙に色が違い、それが不規則な模様を創り上げ、陶器の練り込み技法のようで、まさにアートだ!ここの主は何者だろうと時々覗くが出逢えない。やむなく図鑑のお世話になる。スズメバチには大きく分けて5種類あるが、その中で3番目に大きいコガタスズメバチだったのです。前述したカシの木は今も樹液を出しているので色々な昆虫がやってくる。その中にスズメバチがいた、そのハチが主であったであろうか。この巣は女王バチがここまで造りその中に卵を産み、働きバチを育てるのです。その後働きバチが増加してやがて、ラクビーボール位の楕円形の巣に成長させて行くので、楽しみにしていた。
10月の下旬、巣を見てアッ!と声を上げた。予想もしなかった出来事が起っていた。それは、巣が破壊され幼虫が食べられていたのです。何者の仕業だと怒ってみてももう遅い、これが自然の厳しい姿であることを突きつけられた。(写真6、7、8)


6 コガタスズメバチ(下段中央)


7 コガタスズメバチの巣

8 壊された巣

第3話、キジバト。以前から我家にはつがいのキジバトが、水浴びや、芝で羽を伸ばし日光浴をしていた。今年9月下旬の朝、クックー、クックーといつもと違う方向から聞こえてくるので、不思議に思い声の基を探すと、何とヤマボウシに巣を造っていたのです。キジバトの巣はヒヨドリに比べると、小枝を乗せただけの簡単なものだった。スケスケの巣で卵が孵るのかと、心配するほどの造りだ。しかし巣は自然の小枝だけで造られおり、何か安心した。(写真9、10)


9 卵を暖めるキジバト

10 キジバトの巣

キリットした瞳で私を視るハトに、楽しみにしているよと声をかけた。10月の下旬2匹のヒナが誕生しているのを見つけ家族で大喜び。11月中旬の朝方カラスの鳴き声と共に、ざわめくような羽音をさめやらぬ床で聞いた気がした。しばらくして1年生の孫娘が跳んできて、おじいちゃん!ヒナがいない!と叫んだ。眠気眼をこすりながらヤマボウシへ駆ける、いない、親もいない、何者が襲ったのか!地面を視るとヒナの羽根が数10本落ちていた。誰がやったの?と孫娘が聞くが、私はカラスかな〜と曖昧な返事しかできなかった。(写真11、12)


11 キジバトのヒナ

12 ヒナの羽根

この様に11月は、動物達にとって試練の月であることを知った。この時期木は紅葉し葉が落ちて、隠れていた巣があらわになって来るので敵に狙われやすいのです。
ヤマボウシを棲みかにして、3つの命を育くんだのであるが、生きることの難しさを改めて考えさせられた。しかしヤマボウシは何事もなかったように、今紅葉で美しく着飾ってたたずんでいるのみ。(写真13)


13 美しく紅葉したヤマボウシ

(著 中部デザイン協会 理事長 舟橋 辰朗 2011/11/29)

掲載写真:ヒヨドリ、スズメバチは生物大図鑑 鳥、昆虫より(世界文化社)
参考図書:生物大図鑑(世界文化社)

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CDA関連・会員参加
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CDA会員 11/7〜12/25 金属造形S展 −ジュエリーからモニュメントまで−(鬼頭正信・堀真紀子)
CDA会員 12/24 LEDで光るクリスマスツリーをつくろう(細川修)
美術館等 [ 愛知県 ]
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11/1〜12/25
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  2/11〜3/25
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10/22〜12/4
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  12/22〜3/4
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古川美術館
763-1991
10/15〜12/18
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  • 【分館爲三郎記念館 特別公開】「作家たちの古今〜20年の歩み」
  1/2〜2/26
  • 【古川美術館 新春企画展 】「絵で祝ふ〜招福の美」
  • 【分館爲三郎記念館】同時公開
  12/22〜3/4
  • 【古川美術館 企画展 】「花鳥〜美の世界〜」
  • 【分館爲三郎記念館】「春季公開」
徳川美術館
935-6262
11/12〜12/11
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  1/4〜2/5
  • 特別展 名物刀剣―宝物の日本刀―
  2/11〜4/8
  • 特別展 尾張徳川家の雛まつり
名都美術館
0561-62-8884
CDA会員特典有
10/29〜12/4
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  1/17〜3/4
  • 【特別展】名都美術館開館25周年記念 堀 文子展
杉本美術館
0569-88-5171
9/22〜12/27
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  • 【同時開催・特別企画展】「ハイキングへ行こう」
   
  • 「塔を描く」
  • 【特別企画】「雪景色」【同時展示】「幡」
大一美術館
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10/25〜4/22
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    【特別展示】作品名:冨嶽三十六景 凱風快晴(1830年代) 作者:葛飾北斎
桑山美術館
 052-763-5188
9/6〜12/4
  • 開館30周年記念 「茶道具特別展 〜『桑山美術館所蔵品選』より〜」
  1/7〜2/5
  • 開館30周年記念 「現代陶芸 −昭和の名匠を中心に−」
岡崎市美術博物館
0564-28-5000
12/3〜1/29
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  2/11〜3/25
  • 【企画展】宗廣コレクション 芹沢_介展
豊田市美術館
0565-34-6610
9/17〜12/25
  • 【企画展】小川待子−生まれたての〈うつわ〉
  • 【常設特別展】新・陶・宣言
  1/7〜4/8
  • 【企画展】山本糾
  • 【常設特別展】見えるもの/見えないもの
豊田市民芸館
0565-45-4039
9/13〜12/4
  • 【特別展】日本民藝館コレクション〜柳宗悦の眼〜
  12/13〜3/4
  • 【企画展】民窯-無名の職人とその仕事−
  3/13〜5/27
  • 【企画展】名誉市民 本多静雄コレクション-新収集資料展I-
刈谷市美術館
0566-23-1636
10/3〜1/10
  • 臨時休館
  1/11〜2/19
  • 【常設展】絵本原画展
  2/21〜4/8
  • カリヤ美術しょくぶつ園
名古屋ボストン美術館
684-0101
9/17〜2/12
  • 恋する静物−静物画の世界
  3/17〜5/27
  • What's Icon of Style? 時代を彩るファッション −オードリー・ヘップバーン、ダイアナ妃、マドンナ−
メナード美術館
0568-75-5787
9/15〜12/23
  • メナード美術館コレクション名作展
  1/2〜4/1
  • 所蔵企画展ひかり 絵画にみる光の表現
松坂屋美術館
264−3611
10/19〜11/27
  • 松坂屋創業400周年・松坂屋美術館開館20周年記念 茶碗 今を生きる ?樂歴代と時代を語る名碗(仮称)ー
  12/3〜1/22
  • 日中国交正常化40周年記念 地上の天宮 北京・故宮博物院展
  1/28〜2/5
  • 第56回 現代書道二十人展
  2/8〜2/26
  • 生誕100年記念 伊藤清永展 ?華麗なる女性美の表現?
高浜市やきものの里
かわら美術館

0566-52-3366
10/1〜11/6
  • 2011イタリア・ボローニャ 国際絵本原画展
  11/12〜12/25
  • 八奏工芸展
  1/2〜2/12
  • 館蔵品展
  2/18〜3/25
  • 第21回日本陶芸展
美術館等 [ 岐阜県 ]
岐阜県美術館
058-271-1313
10/12〜1/15
  • 【企画展】ドキュメンタリー岐阜135
  1/11〜5/13 【所蔵品展示】リニューアルオープン記念 三幕の物語
第一幕:メセナが育む未来への遺産 田口コレクション、安藤基金コレクション 第二幕:郷土作家逍遥 第三幕:ルドン氏が見た夢
  2/10〜3/4
  • 【企画展】第6回円空大賞展
岐阜県現代陶芸美術館
0572-28-3100
11/12〜2/12
  • アラビアxフィンランド陶芸
  12/10〜3/25
  • 岐阜県陶磁器試験場の100年展
  2/12〜
  • 井田照一展 −土に挑む−
美術館等 [ 三重県 ]
三重県立美術館
0592-27-2100
11/8〜1/22
  • イケムラレイコ うつりゆくもの
  2/4〜3/25
  • コレクション展 エトランジェ−異国への眼差し
美術館等 [ 新潟県 ]
新潟県立近代美術館
0258-28-4111
11/3〜1/15
  • 借りぐらしのアリエッティx種田陽平展
  2/28〜4/15
  • びじゅつのあそびば
美術館等 [ 長野県 ]
長野県信濃美術館
026-232-0052
10/27〜12/18
  • 五感でアート PartII
  12/24〜1/10
  • 新春特別企画 屏風の彩り (第1展示室)/美術館でおしゃべりしよっ!2011−絵をみて話そう みんなで話そう− (第2展示室)
  12/24〜1/29
  • 版画の世界 オノサト・トシノブ、靉嘔、池田満寿夫
  2/2〜2/21
  • 近現代の絵画 日展出品作家たち
  • 自画像・肖像画を描く
  3/9〜3/25
  • 新収蔵作品展
 東山魁夷館 12/1〜1/31
  • V 中国を行く
  2/2〜2/21
  • VI 麗しの大和 (2月)(東山魁夷館メンテナンスのため、信濃美術館で東山魁夷作品を展示)
  2/23〜3/27
  • VI 麗しの大和 (3月)
北澤美術館
0266-58-6000
北澤美術館新館
0266-57-2100
清里北澤美術館
0551-48-5000
3/29〜12/上旬
  • 【北澤美術館新館】 企画展「ルネ・ラリックと香りの世界」
  7/16〜12/6
  • 【北澤美術館本館】特集展示 何に使われたでしょう
  12/9〜4/10
  • 【北澤美術館 新館】「パート・ドーヴェールの世界」−アール・ヌーヴォー期によみがえった奇跡の技法−