中部デザイン協会ホームページ
8月5日(金)「クルーザー開発者と語る」セミナーですが、時間が変更となりました。
日時:8月5日(金)12:00〜13:00を予定
会 場 :三河出光 御津マリーナ内 教室 (直接お越しください) 
参加費 :無料  会員外の方も もちろん ご参加大歓迎です。
詳細はこちら
○ 今月の写真「生茶パンダ非常持出リュック」
震災が言われる中、我が家には非常用持ち出し袋(リュック)が鎮座しています。 3年くらい前だったかに購入し、非常用持ち出し袋が押し入れにしまわれそうな中、このぬいぐるみならばいつでも飾っておけるのは助かります。中にはビニールシート布テープロープ救急セットの他多くのものが入っていました。だけどいつまでも使用しないで良いことを祈っています。
(Posted by 坂野弘さん)
○ 中部デザイン協会では、会員の皆さんの作品展・展示会など、商用・個人を問わず、「会員からのお知らせ」に掲載します。ぜひご活用ください。また、デザインコンペにつきましても掲載いたします。
右記アドレス宛てにお送りください。

CDA理事長のつれづれ

軽自動車「ラパン」

私が最初に自動車を運転したのは昭和40年頃、会社でスバル360を買ったからです。佐々木達三氏デザインによるスバル360は(写真1)大ヒットであった。少しワーゲンを小型化した感じの中に佐々木デザインが特徴的に造形され、とても新鮮で親しみやすく、可愛かった。それ以来現在まで数々の車が出現して進化して来た。特に軽自動車は、世界に例のない日本独自の基準による、制約と特典により広く普及してきた。


1 懐かしのスバル360(片岡氏提供)

当時、車はステータスシンボルの代表で、小さい車からだんだんと大きな車へと買い替えて行き、行く末はクラウンに乗ることが一般的な夢であった。その様な流れの中で、軽はセカンドカーであった。すなわち夫は普通乗用車、妻は軽といった関係であった。しかし、今の若い人達には車へのステータス性はとっくの昔に無くなっており、それにより車離れが起きている。
その中で軽だけは、販売台数が延びている、その要因は女性ユーザーの拡大である。軽の所有率をみると、女性が62%、男性が38%で圧倒的に女性であることが解ります。このことは、女性の嗜好を抜きにして軽のデザインはできないことになる訳です。その意味で、各社は女性をターゲットにしのぎを削っている。
数年前から軽自動車の中で、とても気になる車があったのです。エンブレムを見るとLapinというスズキの車です。何が気になるのか、何が不思議なのかですが、現在の軽はワゴンRに代表されるトールタイプ形、ワゴンタイプ形で、すなわちトールワゴンスタイルが主流なのです。その中にあって、乗用車タイプで4ドアー、車高は低くデザインはレトロ調、私はクラシックカーに思えた。その意味で懐かしさと、親しみやすさを感じていた。この様なスタイルは今の軽には無いので、よけいに目に付く、あるいは、私が意識しているからであろうか。(写真2)


2 手前からMOCO、TANTO、Lapin

想像ではなく現実を把握するために、スズキの営業所を尋ねた。対応してくれた女性に、ラピンのカタログが欲しいと頼む、あっ「ラパン」のカタログですねと云われ、Lapinをラパンと発音することを知る、意味はと問うとフランス語で「うさぎ」という返事が返って来た。カタログを見るとうさぎのマークがあちこちに付いていた。発売日を聞くと2004年2月で、もう9年も経っているとは思わなかった。また車種の売れ順と客層を尋ねると、1番がワゴンR=すべての層、2番がパレット=子供+若い主婦、3番がラパン=幅広い女性、4番がアルト=主婦、通勤使用(男性)、高齢者で、ラパンは女性客に好まれていることが解った。
しかし、どの様にして計画され、どの様なコンセプトであったか、できるならば直接デザイン開発者に会って、話を聞きたいものだと思っても糸口が見つからない。うずうずして時が経つ、ある時同僚の渡邉にラパンという軽を知っている?と話すと、彼は「自動車技術この10年」の中で、デザインについて片岡さん書いている資料を渡してくれた。執筆の中で日本でしか開発できない車が登場して来ていると述べている。その一つがラパンで「ゆるい」車と云っている。「ゆるい」とはなんだ?これがコンセプトなのか?(写真3)


3 片岡さん執筆の冊子

片岡さんとは数年前に会っていいたが、具体的な関わりは3年前にCCDO(中部デザイン団体協議会)でキッズデザイン事業を行った時からであったと思う。昨年第3回のキッズデザイン事業委員会で会った時に、ラパンの話をしたら私がデザインしましたと返事が返ってきてビックリ。何という巡り合わせか、何という偶然性か、不思議だ。私は「思うことは実現できる」を信条の1つにしている。信条通り思いを込めて2年経ち、やっと道が開けたのです。片岡さんにラパンのことについて伺いますと言って、さらに1年経ちやっとこの7月に名古屋芸術大学に出向いた。名芸大は8年お世話になり、久しぶりの学食を懐かしく食べ片岡さんと会った。
片岡さんは、パソコンを用意して待っていてくれた。整理された開発プロセスの映像を見ながら、詳細に説明を受けた。 開発のターゲットは20代の若い女性で、車種系列ではアルトで正確にはアルトラパンであった。スズキの主力車種であるアルトの女性ユーザーがへり、男性や高齢者のユーザーが増えてきた。この様な状況を踏まえもう一度、女性ユーザーを取り込む車が求められた。ラパンの開発ではターゲットである若い女性を徹底的に先行調査すると共に、自分達によるタウンウォッチングも重点的に行った。その中から若い女性ユーザーの嗜好が見えてきた。
一つにはペットを連れて歩くような感覚で気楽に付き合えて「あじ」や「ニオイ」をもっていること。二つにはチョット前に使われていた、ブリキのジョーロ、バケツ、アルミの弁当箱、ダイヤル式電話機など、チョット前に在った素朴で実用的な形は、若い女性達にとって新鮮なものであった。キーワードとして「温かい、のんびり、ゆっくり、和み、ゆるい、おだやか、心地よい」といった言葉があげられ、最終的に「ゆるい」がデザイン開発のコンセプトになったとのこと。また、これと同時に自己主張ができる、存在感あるデザインを目指したそうです。
で「ゆるいデザイン」とはどんな意味なんでしょうか?
それは、「しまりがない、だらっとしている、力が抜けている」と云った肩ひじ張らない日常性と、過去の魅力の記憶が重なったものと、返事が返ってきた。さらに通常の車は「ダイナミック、スポーティ、スタイリッシュ、アグレッシブ」などをキーワードにして進化形でデザインされるが、ラパンはそのどれにも当てはまらない。ラパンのデザインはアルミの弁当箱とおかず入れ箱を積み重ねた形が原形となったとのこと。片岡さんが持っている弁当箱から始まったのです。(写真4)


4 片岡さんと原形の弁当箱

発売して使用者の年齢を調べると、軽全体=45.4歳、アルト=53.2歳、ラパン=34.9歳で全車種の中で一番若い人達に利用されるようになった。さらにラパンの男女比では、女性70%、男性30%でターゲットであった女性ユーザーを確実に獲得して成功を収めた。(写真5〜8)


5 ラパン正面

6 ラパン背面

7 ラパン側面

8 ラパンの全体

この考え方に近い車が、他にもあるのです、日産「キューブ」トヨタ「bB」です。いずれも従来の車造り「進化、先端でなければならない」といった常識から飛び出している。脱クルマ、モノ的、雑貨的でまさに「ペット化」だと思う。この様な発想は、高度な車社会を創り上げてきて日本人独特のクルマ観から生まれたものです。だからこれらの車は、世界にないオリジナルな「ジャパンデザイン」として捉えることができよう。(写真9、10)


9 日産キューブ

10 トヨタbB

片岡さんにお逢いして、ラパンの開発について詳しくプロセスを見せてもらいラパン誕生の秘密がやっと明らかになり、さらには日本のオリジナリティーについても理解を深めることができました。
最後に、片岡さんのご協力に対し厚く御礼申し上げます。
『片岡さんは、スズキ自動車でデザイン部長代行の後、名古屋芸術大学に移られ、准教授として活躍されています。』


(著 中部デザイン協会 理事長 舟橋 辰朗 2011/07/28)

美術館・ギャラリー情報の内容は保障できかねますので、お出かけの際は、展示期間・内容を各施設にご確認ください。

CDA関連・会員参加
CDA交流・会員委員会 8/5 クルーザー開発者と語るセミナー
美術館等 [ 愛知県 ]
愛知県美術館
 971-5511
7/9〜9/4
  • 東北復興応援特別企画 棟方志功 祈りと旅
    【中止:プーシキン美術館 フランス絵画300年】
  9/16〜10/30
  • 島田章三展
  11/11〜1/22
  • 生誕100年 ジャクソン・ポロック展
名古屋市美術館
212-0001
6/25〜9/4
  • レンブラント 光の探求/闇の誘惑
  9/13〜10/23
  • 平松礼二展
名古屋市博物館
853-2655
7/16〜8/28
  • 仁王像修復記念 甚目寺観音展
  10/22〜12/4
  • 狂言共同社結成120周年記念 特別展 狂言でござる−狂言共同社と尾張の狂言
古川美術館
763-1991
7/23〜9/25
  • 【古川美術館 企画展 】「鑑賞の愉しみ」
  • 【分館爲三郎記念館 夏季特別公開】「根付の楽しみ〜掌の小宇宙〜」
  10/15〜12/18
  • 【古川美術館 開館20周年記念特別展 】「名品の彩り 古川美術館の20年」
  • 【分館爲三郎記念館 特別公開】「作家たちの古今〜20年の歩み」
徳川美術館
935-6262
7/30〜9/19
  • 企画展示 徳川の姫君
  9/23〜11/6
  • 秋季特別展 宮廷の雅 -有栖川宮家から高松宮家へ-
  11/12〜12/11
  • 企画展示 国宝 源氏物語絵巻に挑む -東京藝術大学 現状模写-
名都美術館
0561-62-8884
CDA会員特典有
7/30〜9/4
  • 【夏休み特別企画展】からくり人形の息吹 萬屋仁兵衛の世界
  9/19〜10/23
  • 【所蔵作品展】名都美術館コレクション1 爽秋
杉本美術館
0569-88-5171
4/21〜9/20
  • 杉本健吉が描いた「牡丹」
  • 特別企画「興福寺と阿修羅」
   
  • 「秋を描く」
  • 特別企画「ハイキングへ行こう」
大一美術館
 413-6777
4/26〜10/23
  • ガレ・ドームを中心に アール・ヌーヴォー&アール・デコ ガラス展
    【同時開催】現代ガラスアート展
桑山美術館
 052-763-5188
9/6〜12/4
  • 開館30周年記念 「茶道具特別展 〜『桑山美術館所蔵品選』より〜」
  1/7〜2/5
  • 開館30周年記念 「現代陶芸 −昭和の名匠を中心に−」
岡崎市美術博物館
0564-28-5000
8/6〜9/25
  • 【収蔵品展】名品コレクション100選―ピカソから村上隆まで―
  10/8〜11/20
  • 【テーマ展】浄土へのいざない ―三河浄土宗寺院の歴史と美術―
  12/3〜1/29
  • 【企画展】「村山槐多の謎」展 (仮称)
豊田市美術館
0565-34-6610
6/11〜8/28
  • 【企画展】フェルメール《地理学者》とオランダ・フレンドル絵画展
  • 【常設特別展】松井紫朗
  9/17〜12/25
  • 【企画展】小川待子−生まれたての〈うつわ〉
  • 【常設特別展】新・陶・宣言
  1/7〜4/8
  • 【企画展】山本糾
  • 【常設特別展】見えるもの/見えないもの
豊田市民芸館
0565-45-4039
6/7〜9/4
  • 【企画展】手仕事の現代日本
  9/13〜12/4
  • 【企画展】(仮)日本民藝館優品展
刈谷市美術館
0566-23-1636
7/16〜8/28
  • 【企画展】安野光雅の絵本展
  9/3〜10/2
  • 【常設展】没後10年 上原欽二展
  10/3〜1/10
  • 臨時休館
  1/11〜2/19
  • 【常設展】絵本原画展
名古屋ボストン美術館
684-0101
4/23〜8/28
  • ジム・ダイン―主題と変奏:版画制作の半世紀
  9/17〜2/12
  • 恋する静物−静物画の世界
メナード美術館
0568-75-5787
6/28〜9/4
  • 所蔵企画展  夏−サマーdeミュージアム
  9/15〜12/23
  • メナード美術館コレクション名作展
松坂屋美術館
264−3611
7/9〜8/7
  • 昭和・メモリアル 与 勇輝展
  8/13〜8/28
  • 愛知県立芸術大学 模写研究40年の歩み 国宝・至宝 模写作品展
  9/3〜10/10
  • 松坂屋創業400周年・松坂屋美術館開館20周年記念 川合玉堂展 ?描かれた日本の原風景ー
  10/19〜11/27
  • 松坂屋創業400周年・松坂屋美術館開館20周年記念 茶碗 今を生きる ?樂歴代と時代を語る名碗(仮称)ー
  12/3〜1/22
  • 日中国交正常化40周年記念 地上の天宮 北京・故宮博物院展
高浜市やきものの里
かわら美術館

0566-52-3366
6/11〜7/27
  • -色彩の再発見・近代巨匠による- クレパス画名作展
  8/6〜9/25
  • -「鎖国」の中の輝き、長崎の粋をみる- 長崎歴史文化博物館収蔵品展
  10/1〜11/6
  • 2011イタリア・ボローニャ 国際絵本原画展
美術館等 [ 岐阜県 ]
岐阜県美術館
058-271-1313
7/4〜10/3
  • 休館
  10/12〜1/15
  • ドキュメンタリー岐阜135
岐阜県現代陶芸美術館
0572-28-3100
4/23〜8/21
  • 華麗なる近代洋食器の展開−オールドノリタケを中心に−
  9/16〜11/27
  • 魅惑の北欧アールヌーヴォー 塩川コレクション ロイヤル コペンハーゲン・ビング オー グレンダール
美術館等 [ 三重県 ]
三重県立美術館
0592-27-2100
7/9〜9/4
  • ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展
  9/10〜10/23
  • 藤島武二・岡田三郎助展
美術館等 [ 新潟県 ]
新潟県立近代美術館
0258-28-4111
7/23〜8/28
  • いわさきちひろ展―子どものしあわせを願って
  9/3〜10/10
  • 美の軌跡―デューラーから中村彜まで 前川誠郎の美学
美術館等 [ 長野県 ]
長野県信濃美術館
026-232-0052
6/11〜8/21
  • 信越放送60周年 長野県信濃美術館45周年 倉敷・大原美術館コレクション
  8/28〜9/4
  • 信越放送60周年 郷愁を誘う新版画の世界
 東山魁夷館 7/28〜9/27
  • III 日独交流150周年記念 ドイツ・心の旅路
  9/29〜11/29
  • IV 巡りゆく日本の山河
北澤美術館
0266-58-6000
北澤美術館新館
0266-57-2100
清里北澤美術館
0551-48-5000
3/29〜9/25
  • 【北澤美術館新館】企画展「ルネ・ラリックと香りの世界」
  7/16〜12/6
  • 【北澤美術館本館】特集展示 何に使われたでしょう
  9/17〜11/27
  • 【北澤美術館本館】北澤美術館コレクション 京都画壇の精華
  9/6〜11/30
  • 【清里北澤美術館】野村陽子 植物細密画展
  7/2〜11/30
  • 【清里北澤美術館】佐藤透 コア・ガラス展
  7/9〜9/4
  • 【清里北澤美術館】伊東修身 陶芸展