中部デザイン協会 デザインの仕事場におじゃまします

第15回(企業編) 愛知株式会社 企画室デザイン開発課
課長 井関徹氏

今回の訪問先は「axonaAICHI(アクソナアイチ)」のブランドで知られている愛知(株)です。
地下鉄桜通線車道駅2番出口を出ると、すぐそこが、愛知(株)です。真っ赤なスチールの構造フレームがアクセントとして印象的な本社と併設されたショウルームが目印になります。最近は、新素材メッシュを使用したイスが国際的に評価されデザイン先進企業としてのイメージを確立しています。そのデザインを統括されている井関課長をたずねてお話を伺いました。

アクソナとは、a=AICHI x=未知の o=originality(独創性) n=novelty(斬新性) 最後のa=amenity(快適性)

もともとは木工家具の製作から・・・

昭和の始め頃(1940~50年代)の劇場ブームの時代、映画館の劇場イスから始まり、現在の事業の骨格を成している教育用のイス・机、を主に展開してきました。事業内容はスチール家具が主体で、会館・庁舎・体育館などの公共施設家具、ホテル・劇場・ホールなどの民間施設家具、学校施設家具を製造販売しています。ただし、オフィス家具と言われる事務用の机・イスは製造していません、ここがオフィス家具メーカーとは少し異なる点で、公共及び学校の施設家具に特化したデザインをしています。

デザインマネジメント・・・

デザインは15名程度で構成されデザイン専門は3名、企業として競合に勝ち抜くため、独創的で高品質な商品作りをめざし、そのために今プランニングを見直し企画にウエイトを置いた組織替えをしているそうです。また技術の伝承がむずかしく優れた職人が少なくなって来ことも組織として過渡期を向かえていると言う事です。

3Gを基本に仕事を進めています・・・

1.Good Design  「本来の機能を美しく発揮するデザイン性」
2.Global Design 「世界水準に適合する高度な品質」
3.Green Design  「循環型社会をめざす優れた環境性能」

愛知(株)のモノづくりの姿勢をデザインをキーワードとして、貫いています。

デザインの進め方は・・・

一つは、大手の設計事務所とユーザーとのコラボレートです。設計事務所からの依頼条件を四苦八苦しながら提案しています。二つめは、オリジナリティ溢れる自社企画商品です。

メッシュを使用したテクスは、井関氏が担当し、企画・設計はもとより素材から考え、生産メーカーも探し投資計画からカタログ作成もこなしました。通常の製品開発期間は一年半程度ですがこの商品は構想から5年を費やし製品化したものです。テクスはメッシュという新素材を高い次元で活かしたデザインとして海外の雑誌でも取り上げられ高い評価を得て、国内ではGマーク(中小企業庁長官特別賞)を受賞し、売れ行きも好調とのこと。

Gマーク取得件数は100品目を突破・・・

デザイン先進企業の証としてGマーク選定商品は実に113品目に及び、Good Designの基準を自ら高く定めた結果だということです。とくにロングライフ特別賞は3Gを基本に仕事を進めている成果が反映し、井関氏はデザインにかかわった者としてこのロングライフ特別賞を誇りに思っているとおっしゃっています。また、この地域でのGマーク取得件数はブラザー工業(株)と競い合いGマークの普及に努めているとのことです。

最後に、企業の中で仕事をとおして感じていらっしゃることがありましたらお聞かせください。

私たちは良いイス造りの専門家になりきろうと思っています。私たちの仕事は構造、機構自体が外観デザインとなっているため、デザイナーが企画/構想/設計まで、かかわることが当たり前となっているからです。ですから、時間に制約されることなく余裕をもってモノづくりを思う存分やりたいと思っています。

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